【Books】Stephen King - ライディング・ザ・ブレッド

スティーヴン・キングが2000年に発表した中篇小説『Riding the Bullet』は、e-Book としてネット上で販売されました。その後、日本、ドイツ、イタリア、オランダにて書籍出版が行われたそうです(訳者あとがきより)。ハードカバーの本書は非常に薄く、総ページ数127Pとなっています。久しぶりに小説を読む僕にとってはよいリハビリとなり、一気に読破できました。

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物語の主人公、メイン州立大学オロノ校に通う一年生アラン・パーカーに、ミセス・マカーディからある一本の電話が入った。唯一の家族である母ジーン・パーカーが脳卒中で倒れたという。母は、「週末まで勉強に専念して、もし週末に勉強が忙しくなければ来てもいい。」と言ったそうだが、とてもそんなことができるはずなどない。学校を休み、すぐに病院へ向かうことを決める。ただ、アランの車は折り悪く故障で修理中なので、ヒッチハイクにて向かうこととなる。

小便の悪臭の香る快適とはいえない老人の車から降りたアランは、次にジョージ・ストーブの運転するマスタングに乗せてもらう。ハンサムな顔立ちの青年の首筋には黒い線が横切っていた。フランケンシュタインのような人間が残した縫い目が。死人ストーブは、ある決断を迫ってくる。アランか母親ジーンのどちらが『死の弾丸』に乗るか?という。「母さんを連れていけ」悩んだ末、アランは言った。「ぼくを連れていくな」と。

しかし、母は数日後に退院した。大学卒業から7年間、アランは母をとても大切にし、すばらしい歳月を過ごした。ともにたくさん笑った。ストーブがくれたあのバッジがなくなるまでは。

人は行列で順番を待つ。さいごにはおなじこと。そして後悔先に立たず。

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「一日いちにちを大切に。」大学浪人中、父から贈られた言葉を、また思い出した。


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